娘の人見知り、場所見知りが本格化する中、
久しぶりに妻の実家に連泊してきました。
その結果、今さらながら痛感したことは…
“ 母は偉大だ ” という揺るぎない真実と、
“ 父親は無力 ” とも感じた二日間でした。
場所見知りの影響か、娘はまったく笑わず、
自宅にいる時のように動き回ることもせず、
祖父母にもつれない態度で接します。
とにかく、片時も妻から離れようとはせず、
少し妻が腰を上げようものなら、この世の
終わりとばかり、泣き叫んでいました。
( よーし、ここはひとつ父ちゃんが… )
と、日頃の成果を義父母に披露すべく、
娘に近づきましたが、全身全霊で拒否!
エビ反りになって泣き叫ばれます。
たった一年の父娘関係など、知らない場所
における不安感に比べたら無に等しい事が
今回よく分かりました。
なかなかショックだったので、僕なりに
調べてみると、納得できる解釈が元上野
動物園園長の中川志郎さんより論じられ
ていましたので、引用してみました。
まず、すべての霊長類において母親とは、
“ 絶対的な安心感があった子宮から生まれ出た
子供に、子宮に居た時と同じような安心感を
与えるのが、母親の抱擁や言葉がけです。
自分を保護してくれるのが母親であり、自分
は母親と同じ生き物であると刷り込まれます。
こうした密着状態を通じて、母親への絶対的
な信頼感(原信頼)が生まれる。 ”
さらには、
“ 原信頼があるから、母親の行動を真似たい
という衝動が起きます(中略) 母親への信頼が
母親と一緒にいる人への信頼へと広がって
いきます(中略) まず、母親への原信頼があり
次に父親と絆を結び、祖父母や兄弟と絆を
結んでいきます。長じて集団に入る時も、
母親という基地に帰れる安心感があるから、
踏み出せるのです ”
中川先生は父親の役割にも言及しています。
“ そこにいることが重要です。存在そのものが
安心感を与える(中略) 父親は母親よりも生物
学的にはつながりが細いので、母親が父親を
頼っている、尊敬している、という二点が
ないと、子供には伝わりません ”
これを読んで、僕の中にあったモヤモヤした
ものは腫れ物が引くように消えていきました。
子供にとって母親とは、信頼の源であり、
母親を通じて人間関係を学び、社会に適応
する準備をしていくのだと…。
なので、
ちょっとエビ反りでギャンギャン泣かれても、
風呂場のドアを殴打しながら逃げられても、
僕のあげる離乳食を払いのけられても、
涙目でワナワナと睨みつけられても、
まずは僕自身が、母親である妻との信頼関係
をもっと深めていこうと改めて思っています。
★ 一年前の僕の心情 ★
hidechichi.hatenablog.com
この頃に比べれば格段に進歩していますが、
やっぱり根っこの部分で、まだまだ妻からも
娘からも信頼されていないのかも…。
焦らず、少しずつ頑張ります。
hidechichi