日本一、女性が働きたい職場にする。
日本を代表するビジネスホテル、東横インの
二代目社長を務める黒田麻衣子氏の言葉です。
客室数53000室、総店舗数267 (2017年6月現在)
そして支配人の97%が女性という、まさに旅館
の女将さながら、女性が主役の職場です。
黒田麻衣子社長は創業者、西田憲正氏の長女。
2002年に東横インに入社、新店立ち上げを担当
する部署で働いたのち、2004年に出産、子育て
のために退社。2008年、実父の退任に伴い再び
入社し、2012年に代表取締役に就任されました。
※この本の購入はフロントにて。
女性の持つ「きめ細やかな心配り」を最大限
引き出し、何より女性自身が働きたい職場と
なる環境づくりに日夜注力されています。
僕は実際にこの本を客室で読みましたが、
飾り気のない一人の女性として、母親として、
そして女将としての実直な想いが綴られていて、
菩薩のように慈悲深い人だなと思いました。
働く女性の労働環境の見直し、女性管理職の
積極登用など、国策としての改善が叫ばれて
いますが、本当の意味でそれを体言している
のは東横インなのではないかと思います。
黒田社長は、女性が「働きやすい」職場づくり
ではなく、「働きたい」と思える職場を日々、
考えているそうです。
働きやすい職場は一歩間違えると、ビジネスに
おいて競争力を失い、甘えや不正の温床となる
可能性を孕んでいます。ですので時に厳しく、
指導や改善を命じることもあると思います。
それでも。
97%の女性支配人たち全員と定期面談を重ねて、
彼女たちの笑顔こそ、職場環境における最大の
良薬であると信じて疑わない姿勢に共感します。
女性管理職の割合だけに注目するのではなく
女性が自ら、働きたい!やりがいがある!と
思える職場づくりが、これから必要とされる
真の改革ではないでしょうか。
hidechichi