hidechichi style

父親の視点から考えてみよう

若手社員の皆様へ。数少ない情報しか持っていないなら、白黒つけずに時間をかけて検討してみよう

このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、こんなことがありました。

入社3年未満の若手を対象に、ビジネスに関して
会社が有効と判断した資格を、会社の経費で取得
支援するセミナーが開催され、有資格者の一人と
して僕も講師の末席を担いました。


僕の有する資格はマーケティングに関するもので、
社内での認知度も低く、その有効性は立証されて
いないものですが、直近で徹底的にマーケットを
分析する戦略チームも立ち上がることから、今回
僕に白羽の矢が立ったわけです。


f:id:hidechichi:20170905222130j:plain


会社の評価制度の中には、会社が認めた資格を
取得すると、通常の勤務評点に資格ポイントが
加算され、ボーナスや決算賞与の際にもプラス
評価されやすいため、入社して数年はとにかく
資格を取るために猛勉強の日々です。


現在、会社で公認とされている資格は6つあり、
全社員共通の資格が1つ、他の5つはそれぞれ
専門職で有効とされるものですが、たとえその
職務に就いていなくても、初年度の受験費用と
テキスト代金は、会社が全て負担してくれます。


セミナーでは、各々の有資格者がそれをどのように
実務に活かしているかを語り、その有効性と効果を
若手社員にプレゼンするわけです。


さて。


いざプレゼン者の立ち位置から見てみると、

明らかに興味を失っている人、眠そうな人、離席
したまま戻らない人、前列のほんの数名と、僕の
直属の部下だけが顔をあげて聴いてくれています。


率直に残念だなぁーと思ったのが、受講者の多い
少ないではなく、最初から「自分には関係ない」
と決めつけている態度の人がいかに多いことか…。


たしかに入社して3年未満の若手にとってみれば、
会社の公認資格ではない、技術的要素がない等々、
彼らにもっと優先すべき資格があると云われたら、
反論の余地はありません。

そして、

今はそれでいいかもしれません。ずっと今の職種、
職務を定年まで続けて、その分野のエキスパート
になるのもいいと思います。


全講義が終了し、最後にアンケートを取りました。

質問は簡潔で「あなたは会社で何をしたい?」と
いうものでしたが、驚くことにその回答の大半が

何かしらの形で経営に携わりたい

でした。


誤解を恐れず云ってしまえば、現時点でひとつの
講義すらじっと聴いていられない人間が、会社の
経営を担うことができますか?


壮大に夢を語る前に、まず目の前の知らなかった
事柄に謙虚に耳を傾け、学ぶ意欲を示しなさい。


ここは大学の選択制の授業でもなければ、
音楽フェスで興味のあるバンドの時だけ
聴くスタイルの会場でもありません。


会社が投資をして作り上げた、れっきとした勤務
時間中であり、その講師である僕も時間を割いて
資料を作り、その有効性を訴求するためプレゼン
の予行練習もしているわけですから。



最後に僕は、総務部へのセミナー報告書の中で
こう書き記すと共に、あるお願いをしました。

セミナー受講者の大半は、マーケティング
有効性を理解していないだけでなく、垂直的
な評価を狙い過ぎるあまり、受講態度に温度
差が見受けられる。

本人たちは入社歴が浅いこともあって、
情報量に乏しく、そのわりに白黒の判断を
下したがる傾向が顕著である。

総務部として、人事部と連係し、各階層ごと
の社員研修で受講態度に重きを置いて、徹底
的な再教育を希求する。


これを読んで頂いた、まだ二十代の将来有望な
若手の人がいるならば、是非とも中年の小言と
思って頭の片隅に入れておいて頂きたいです。


hidechichi.hatenablog.com


若い時は情報量が圧倒的に不足しています。

ですから、一見すると関係がなさそうなことでも、
一度はきちんと耳を傾け情報を受け入れて下さい。


すぐに白黒つけようとせず、じっくり時間をかけて
必要か否かの判断を下す習慣が身に付けば、いつか
あのときすぐに辞めなくてよかった!と思う日が、
必ずやってくると思います。


hidechichi


にほんブログ村 子育てブログへ
にほんブログ村