子供にとって幼少期の生活環境、教育過程において
良き指導者と巡り会えるか否かは、本人の努力とは
無縁のところにあると思います。
ですが思春期を迎え、本人が「努力による成果」を
体感できるようになると、努力量の分だけ将来的に
花開き、充実した人生を歩めるようになります。
僕は娘に対して将来、「自分は努力してきた!」と
胸を張って云えるようなことを、ひとつでいいので
やってほしいと思っています。
努力している最中には「我慢」も強いられます。
途中では大きな失敗による挫折や、スポーツなら
大怪我に見舞われることだってあると思います。
強烈なライバルも必ず現れることでしょう。
そんな数々の障害に邪魔をされながらも、努力する
ことを諦めない人だけが「成功を手にする権利」を
持つことが許されると思っています。
少しサッカーの話をさせてください。
日本代表のサイドバックで、イタリアの名門クラブ
インテルミラノに在籍する長友佑都選手の話です。
彼は小学生時代、地元愛媛のクラブチームを受験
するも不合格(愛媛FCジュニアユース)、中学校の
部活動を経て高校サッカーの名門、東福岡へ入学
するも地区選抜とは無縁のまま、明治大学へ進学。
明大在籍時にサイドバックにコンバートされ、
椎間板ヘルニアに悩まされたことから体幹強化
に励み、そこから現在の強靭かつ無尽蔵な走力
を武器にプロの世界を駆け上がっていきました。
彼は身長170cm、中学では一般の部活動出身者、
高校サッカーでは各年代の日本代表とは無縁と、
当時を知る人で現在の姿を想像できた指導者は
皆無だと思います。
彼こそまさに「努力に勝る才能なし」を地でいく
生粋の努力家であると同時に、誰にでもチャンス
があることを体現してくれる希有な存在です。
娘が物心つく頃、彼が現役かは分かりませんが、
努力したことで成功した体現者のひとりとして、
いつか彼の生い立ちを話してみたいと思います。
hidechichi