hidechichi style

父親の視点から考えてみよう

【アドラー心理学に学ぶ】人は褒めて伸ばしてはいけない。部下指導も学校教育も必要なのは「ありがとう」の言葉。

このエントリーをはてなブックマークに追加


9月入学の議論が活発化してきましたね。


僕自身、9月入学は賛成派であり、そもそも学校
教育そのものに懐疑的な面をたくさん感じていて、
義務教育期間の短縮推奨派でもあります。


さて、今回は個人心理学の父と呼ばれ、教育手法
においても多大な影響を及ぼしたアドラー博士の
教えを纏めた「嫌われる勇気」より、どのように
アフターコロナの世界で指導・教育を進めていく
べきか、これを考察してみたいと思います。



嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]


アドラー曰く、人と人は常に対等であり、
上下関係について徹底的に否定しています。


会社ならば上司と部下、学校ならば先生と生徒が
最も分かりやすい例となりますが、どちらも現代
の指導法の場合、自動的に上下関係が生まれます。


子供を持つ親のひとりとして、今回は学校教育を
例に挙げ、アドラー心理学で検証してみましょう。


まずは現在の学校教育は以下の通りです。

9年間にも及ぶ上下関係の強要
現在の日本は9年間の義務教育がマスト。
褒める教育が前提であり、生徒たちは9年間で
先生に認められたい!という承認欲求の塊に…


テストの結果を褒める
先生、親、友人、社会、すべてこの基準。
生徒たちは承認欲求を満たすために頑張る。
成績上位者の発表、クラス順位、平均点の公表
などは、すべて承認欲求を肥大化させる要因。


模範生徒を褒める
全員の前で称賛することで、他の生徒に対して
遠回しに個性の抹殺、承認欲求をくすぐる。



では、アドラー心理学に落とし込みましょう。

上下関係を作らない環境
先生は生徒に対して決して褒めてはならない。
声をかける時は、ありがとう、おめでとう。
先生の立場を利用して安易に褒める行為は、
自動的な上下関係を作り出している。


テストの結果は何に繋がるか
テストの結果に対して、原因を探さない。
原因分析をやめ、目的を生徒と考える。


模範生徒を作らない
人と人は常に対等であり、個性を認める。


例えば、あなたのお子さんが、学校のテストで
ひどい点数を取ってきてしまったと仮定します。
更には、先生にも叱られて補修を課せられます。

この場合、大多数は以下のようになりませんか?

テストが出来なかった原因を追究する

テスト勉強はちゃんとしたの?
どうして予習はしなかったの?

このように原因ばかりを追究していませんか?
アドラー心理学ではこの行為を全否定しています。
大切なのは「原因」ではなく「目的」です。

クラスの順位を確認する

あなたはクラスで何番目だったの?
クラスの平均点は何点だったの?

これも集団心理を利用した、個性の抹殺です。
子供はより一層、承認欲求の虜になります。


f:id:hidechichi:20200524171110j:plain


つまり。


先生、親、上司という立場を利用して、未来
ある子供たちを「褒めて伸ばす」という行為
そのものが、結果的にはブーメランとなって
経済を回す現役世代に悪影響を及ぼします。


可能な限り、子供が何か出来た時、お手伝い
をしてくれた時は「おめでとう」「ありがとう」
を多用したいと思います。


hidechichi

にほんブログ村 子育てブログへ
にほんブログ村