巷では西村経済再生担当相の「テレワーク7割」
要請と、並行する「GoToトラベルキャンペーン」
の実施に対し、疑問の声が続出していますね。
素直に受け取ると、平日は通勤時の三密を避ける
行動を取りながら、休日は観光地を旅しよう!と
なるわけですが、この二律背反する行動を国民に
訴求するのは少々、無理があるように思います。
まあでも、あっちを立てればこっちが立たない、
縦割り行政の弊害ですので、この部分にカリカリ
しても仕方ありません。
それよりも残念なのは、コロナ禍によって大変革
のチャンスがあったにも関わらず、なし崩し的に
議論が収束してしまった9月入学や、低投票率を
嘆くわりに進まないネット投票など、既成ルール
を壊す最大の機会を逸していることです。
これだけ未知のウイルスが蔓延し、働き方だけで
なく、生活習慣までガラッと変わりつつあるのに
「政治」と「教育」だけは変わらない…
裏を返せば、変化してもらっては困る人々がいて、
長期間に渡り脈々と受け継がれる「既得権益」の
甘汁を吸うグループが存在するということです。
この既得権益とは本当に厄介で、戦後最大の危機
とも云うべき「コロナ禍」をもってしても頑なに
変革を拒み、それはまるでベルリンの壁のような
存在になりつつあります。
二世議員や議員秘書上がりの政治家は、この脈々
と受け継がれる既得権益の下、そこに群がる人々
の票田で地位を築いているわけですから、彼らに
既成ルールの破壊を期待するのは無理でしょう。
しがらみのない企業経営者や実業家たちが政治の
世界に飛び込まない限り、いつまでたってもこの
ベルリンの壁は壊すことができません。
僕たち民間人が出来ることは、まずは自分たちの
身の回りに蔓延る既成ルールに疑問を持ち、この
コロナ禍をきっかけに変革ができるところは変革
する勇気を持つことです。
油断をしていると、緊急事態宣言発令下に築いた
テレワーク体制、アフターコロナを見据えて策定
した様々な新ルールがいつのまにか形骸化されて
気がつけば結局、以前と何も変わらないルールに
はめ込まれてしまうかもしれません。
まずは自身が既得権益の沼にはまって
惰眠を貪らないよう注意します。
hidechichi