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父親の視点から考えてみよう

【アフターコロナの世界】これからの就業観と意志決定について。雇用側も早期退職を想定した採用活動へ。

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当時、僕を含めた量産型学生の誰もが経験した
就職活動が、コロナ禍によって今後は様変わり
するのではないか、と云われています。


9月入学の議論、AIとビッグデータの平準化など
武器を持たない学生にとっては戦々恐々な世の中
へと変貌しつつあります。


それでも。


長年、大企業を中心に築いてきた新卒採用制度が
突然消滅することは考えにくく、コロナとの共存
が現実化してくれば、就職セミナーや合同説明会
なども例年通り実施されると思います。


そして、そこには真新しいリクルートスーツに
身を包んで、神妙な面持ちで企業担当者の説明
にメモを走らせるマスク姿の学生たち。


今回は、アフターコロナ元年となる来春に就職を
目指す学生さん(それとご両親)が、留意すべき
点について以下に考察してみたいと思います。

合同と名のつく会は危険
僕たち氷河期世代が生んだ悪しき習慣。
合同セミナー、合同説明会、合同面接…
採用する側もここに参加する学生たちに
良縁を求めていないのが現実。



就業観の多様化
副業の推奨、フリーランスの拡充など、
量産型学生にとって今後は苦難の時代。
これらを踏まえた上でサラリーを享受
しながら組織で働く覚悟があるのか?



スキルがないと解雇される
ジョブ型雇用の拡充により、スキルを
持たない社員とは雇用契約を結ばない。
そんな時代が迫っている危機感を持つ。



若者だけが知る情報ではない
YouTubeや啓発セミナーなどで盛んに
発信する実業家や芸能人の思想に共鳴。
頭ごなしに企業組織を否定してしまう。
残念ながらこのタイプが一番危険です。
雇用側もこの手の情報はチェック済で、
知った顔で語る学生は見抜かれます。


まずは、僕たち氷河期世代の量産型学生たちの
スキル不足(努力不足)が原因で生み出された
悪しき習慣、合同企業説明会についてです。


この「合同」と名のつく会の表向きの開催理由は
企業と学生のマッチングを促進し、入社後の相違
を極力減らして、共に企業の成長と発展を目指す…
そんなお題目が並びますが、実態は異なります。


周囲が活動を始めたから自分もとりあえず、とか
この時期になったらとりあえず参加しよう、とか
説明会でやりたい仕事を見つけよう、などなど…
これが合同説明会に参加する学生の心理ですね。


では雇用側となる参加企業はどうか。

個別に募集をかけても人が集まらないし、まあ
玉石混交だが万が一の出会いもあるかな、とか
とりあえず企業PRになればいいかな、などなど…
この中から優秀な学生を探す気は皆無です。


つまり、雇用する側も、される側(学生)も、
本気のマッチングを期待して参加している訳
ではないという結論になります。


当時、学生だった僕はこのカラクリに気づかず、
物見遊山で友達と参加して、帰りに呑んで帰る
という愚行を繰り返していました。


だからこそ、この「合同」と名のつく会に
これから参加しようと考えている学生さん
は、それを踏まえて検討してください。


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次に、就業観の多様化について。


まず大前提として、企業に就業するために
エントリーしたり、面接対策に時間を割く
のは、いったい誰のためですか?


もしその答えが、親に云われたから、とか
周囲が就職しているからなんとなく、とか
フリーターでは不安だから、などであれば
企業に勤めるという行為に対して、相当な
覚悟と忍耐力が必要となります。


つまり、「企業からサラリーも享受する」
という行為を自分の意志で決めて就職活動
を行っていたわけですから、今後あなたに
勤め先の文句を云う資格は無くなります。

その覚悟をもって就職しましょう。


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そして、持つべきスキルについて。


このブログでは再三、書いている雇用制度
そのものが変貌するという危機感を持つ事。
今回は割愛するので記事を貼っておきます。

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最後に、若者の特権とされる情報について。


個人的には、これが最も危険で、大きな誤解
を生み出す要因になってくると思います。


SNSの台頭によって、個人が誰でも発信できる
情報社会となり、知っている or 知らなかった、
だけで雲泥の差がつく時代となりましたよね。


ここで学生や若者が勘違いしてはならないのが、
情報は誰でも等しく平等に受け取れるという事。


企業組織にどっぷり浸かったオジサンオバサン
は頭も固いし、SNSなんて使いこなせないから
こんな最新の情報は知らない、応用できない、
と決めつけない事です。


たしかに、企業組織に長年浸かっていると
行動変容が遅くなる、応用力に乏しくなる、
といった弊害が出ているのも事実です。


ところが現実社会では、その凝り固まった組織
を少しずつ変える動きや、時流にあった情報を
取り入れ、自社で活用を試すトライアルは日々
行われています。


例えば、SNSなどで著名な実業家やIQタレント
が発信する「サラリーマンなんて時代遅れ」と
いう意見にあなたが共感していると仮定します。


もちろん、志高く、常にスキルを高めている学生
さんであれば、わざわざ企業組織に属する事なく
自身で企業したりフリーランスとして活動すべき
だと思いますが、現実問題、それを即時実行する
人は少数派だと思います。

大半の人は、とりあえず経験値の向上のために
三年ほど企業に在籍し、そこから独立しよう!
と考えるでしょう。


その考え方自体はとても良いのですが、問題は
その考えを周囲に吹聴したり、態度で表したり、
稀に人事担当者に宣言する学生まで存在します。


その「大人びた考え」は、絶対に周囲に漏らす
べきではありませんし、とにかく胸中に秘めて
おくべきでしょう。


そして何より、その考え方は既に雇用側の企業
は百も承知です。だからこそ、これからはより
実績重視の時代がやってきます。


入社時から周囲に「俺は三年で卒業するから」と
吹聴している社員に対して、企業は重要なタスク
を与えないでしょう。重要なタスクを任されない、
すなわち本人が期待する経験値は得られません。


もし、サラリーマンなんて続ける意味がない!と
本気で考えていて、それでもやむおえず一時的に
企業に就職し、早期退職を考えながらキャリアを
形成するつもりなら、まずはその組織で圧倒的な
実績を作ってください。


そのためには自分の意志決定権によって就職した
企業に対して文句を云わず、与えられたタスクと
真摯に向き合って成果を出すしか道はありません。


そして、念願叶って独立し、自身が経営者として
代表になっても、今度は雇い主となって昔の自分
と同じ志向の社員たちを教育する事になります。


売上が苦しい、業界が厳しい、人手が足りない、
自身が経営者として苦しんでいる時、せっかく
雇い入れた社員が「あ、辞めます」とあっさり
いなくなる事だって往々にしてあるでしょう。


現役サラリーマンの立場で伝えたい結論は、

何事も経験する前に否定をするな!
他人の意見を鵜呑みにするな!
成果を出してから独立しろ!


これだけです。


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